１．
朝の静けさのなか
差し込む光に 手をひかれ
紅葉谷へ踏み出せば
幽（ゆう）けむる景（けい）が そっとひらく
２．
はらはら舞い散る紅葉（もみじ）
天よりこぼれた贈り物
大地をあたたかく染めあげ
飛び石わたる足どりは
夢を抱（いだ）ける乙女のよう
３．
陽（ひ）は紅葉を透（とお）して降りそそぎ
赤・青・黄（き）がグラデーションのよう
谷は黄金（こがね）に息づいて
行き交う人の頬に灯（ともしび）がさす
ここは幽玄の 紅葉谷
４．
小鳥の声は琴の音（ね）のように
胸の奥へとしみわたり
そのさえずりは
古（いにしえ）の風を呼びかえす
時（とき）の香りをまといながら
ここは人、皆、たのしむ 偕楽園 （かいらくえん）
５．
歓びの声も七色に
幽玄の気（け）に包まれて
やさしく過（す）ぎゆく もみじ谷
ハイジー ハイバー
今日も静かに 命がめぐる
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